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2009年10月21日
兵庫県教委は19日、阪神・淡路大震災で被災した小中学生を支える「心のケア担当教員(旧・教育復興担当教員)」への聞き取り調査を始めた。元担当教員ら5人が県庁に集まり、震災が子どもに与えた傷、手探りで進めたケアなどを語った。来春、震災を経験した最後の世代が中学を卒業するのに合わせ、担当教員の配置は終了。元担当教員らは「兵庫が得たノウハウをぜひ引き継ぎたい」と話した。
担当教員は震災直後の1995年度から、国の特例措置として、小中学校に配置。これまで延べ1694人が子どものケアや防災教育に取り組んできたが、子どもの卒業とともに減り、本年度は4人。県教委は10~11月に元担当教員ら10人程度から聞き取りをし、研修用資料にまとめる。
この日は、担当教員だった時期が異なる男女5人が参加。「震災当時5歳で自宅が全壊した女の子が、小学5年のときに突然、幼児に『退行』した」、「8歳で震災を経験した子どもが、中学2年になって記憶がフラッシュバックし、涙が止まらなくなった」など、震災が子どもの心身に与えた影響を振り返った。
また、生徒や保護者にアンケートをしたり、地域と協力して子どもを見守った例も披露された。
上ケ原南小(西宮市)などに勤務した元教諭、神田英幸さん(61)は「子どもの心身に現れていることが、震災の影響なのか、そうでないのかは分かりにくい。でも、震災の影響じゃないとは言いきれず『だったら、かかわろう』が合言葉だった」と話した。
神田さんは「私たちはカウンセリングのプロではないが、現場にいる教員だからこそできるケアがある」と強調。長田中(神戸市長田区)の中溝茂雄校長(52)も「大事なのは、子どもや親のそばで話を聞き、カウンセラーや専門家、地域とうまくつなぐこと」とした。
また、本年度で配置が終わることについて、虐待やいじめ、不況などの問題を背景に「担任とは別に、子どもや親の話を聞くケア担当教員のような存在が今こそ必要」という意見が多く出た。(中島摩子)