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2009年10月21日
2004年10月20日、兵庫県豊岡市を中心に甚大な被害を出した台風23号から、20日で5年を迎えた。犠牲者を悼み、防災への備えを学び、教訓を語り継ぐ。あの日の記憶を呼び戻し、命と生活を守るための取り組みは、今もなお続く。
豊岡市日高町の清滝小学校では5年前、京都府舞鶴市で水没したバスの上で一夜を過ごし救出された元看護師の平尾頼子さん(69)が、当時の体験を語った。専門家らに話す機会はあったが、台風被害をほとんど覚えていない子どもに話すのは初めて。人と人とのつながりの大切さを再認識したという話に、児童らは真剣に聞き入った。
台風23号以降、同市教委が市内すべての小中学校と幼稚園で実施している「メモリアル防災・減災授業」の一環。平尾さんは、1~6年生74人を前に記憶をたどりながら思いを語った。
カーテンを結びつけてロープを作ったこと。携帯電話で救助を求めたり家族と連絡したりしたこと。眠気に襲われながらも心を奮い立たせるためにみんなで歌ったこと。救助される順番は看護師仲間で決めたこと。いずれも乗客全員が力を合わせることが一番大切だったと訴えた。
講話を終えた平尾さんは「つらい体験はなかなか積極的に話せないが、みんなしっかり聞いてくれてうれしかった」。6年生の男児(12)は「力を合わせて勇気を振り絞ったのはすごい。万が一の時は僕も見習いたい」と話していた。(大山伸一郎)