【ここから本文】
![神戸新聞[外部サイト]](http://www.jwn.ne.jp/images/img_press_kobe-np.gif)
2009年11月30日
阪神・淡路大震災で心に傷を受け、教育的配慮が必要とされる中学3年生が、「心のケア担当教員」を置く神戸市内の4校で計37人いることが、神戸新聞社のまとめで分かった。震災時に乳児だった中3生は、地震を経験した最も若い世代。専門家は「37人が多いか少ないかではなく、震災の影響が子どもにまだ続いている事実を重くみるべきだ」としている。
心のケア担当教員(2005年度に教育復興担当教員から改称)は、1995年度から小中学校に配置されたが、生徒の中学卒業とともに縮小。本年度末でいなくなる。
担当教員によると、ケアの対象生徒の特徴は、物音に敏感▽ふとしたきっかけで感情を爆発させる▽感情が言葉にできず、殻に閉じこもる▽友達づきあいが苦手▽注意力が散漫-など。
直接の被災体験による影響に限らず、震災を機に経済状況や家族関係が一変し、心に傷を負ったケースもある。また、対象生徒以外にも震災の影響がうかがえる生徒がいるという。県教委は、担当教員の配置がない学校を含め、実際にはケアが必要な生徒はさらに多いとみている。
臨床心理士の馬殿禮子・関西国際大教授は「震災の記憶が残っていなくても、両親のストレスや経済的な問題など、子どもを取り巻く環境が"後遺症"につながる」と分析。「震災後に生まれた子どもも同じで、担当教員の配置終了後も、スクールカウンセラーらと連携しながらのケアは必要だ」と話している。(中島摩子、坂口紘美、黒川裕生)