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2009年11月10日
兵庫県西、北部豪雨で被災した佐用町の6保育所・幼稚園で、園児の40%に「赤ちゃん返り」と呼ばれる反応があったことが、臨床心理士らのボランティアグループによる被災後1カ月時点のアンケートで分かった。甘えたり怖がったりするのは安心感を得ようとする自然な行動だが、グループは「長引けば、別の反応や保護者の疲労につながる」と指摘。豪雨から3カ月を経た被災地を、長期的な視野で見守っていくという。
アンケートは、たつの市の児童家庭支援センター「すずらん」や佐用町の小児科医院、県臨床心理士会のボランティアらが9月中旬、3~5歳児の保護者を中心に実施。計239人が答えた。
それによると、「甘えたり、小さいころに戻ったりしたような振る舞いをするか」との質問に、「非常に」から「少し」まで程度の差はあるが、計40%が「はい」と回答した。「独りでいることを怖がる」が32%、「親から離れられない」も24%あった。
また「いらいらして怒りっぽくなっている」が31%、「よく眠れないようだ」は14%。回答者の64%がなんらかの被害を受け、その程度が大きかった世帯ほど、反応が数多く現れていた。
「すずらん」の臨床心理士吉田明世さん(34)は「子どもたちは災害のショックを言葉で表現できないため、行動で表していると考えられる」と指摘。「ただ、赤ちゃん返りの反応が長く続けば、無気力になったり、体は健康なのに腹痛や頭痛を訴えたりすることにつながりかねない。気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。
グループは今後も、園児の心のケアにつながる紙芝居の上演や、保護者対象の相談活動に取り組む。県教委も9月以降、佐用町の2中学校でスクールカウンセラーを拡充し、周辺小学校の児童を含めた心のケアに対応している。(石崎勝伸)