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2010年01月13日
近い将来起きるとされる南海地震を想定し、兵庫県が、津波に耐えられるかどうか県内の防潮堤などを調べたところ、3カ所(総延長663メートル)で、堤が沈下したり壊れたりして浸水が起きる恐れのあることが分かった。県は堤のかさ上げ、補強などの対策に乗り出すことを決めた。
対象は、県土木局が管理する大阪湾、播磨、淡路沿岸の海岸保全施設で総延長170キロ。それ以外の施設は含まない。
対策が必要とされたのは、西宮市内2カ所と南あわじ市の福良港にある防潮堤。いずれも背後に人家があり、想定される津波の高さよりも地盤が低い。
1854年に起きたマグニチュード(M)8・4の安政南海地震クラスを想定した場合、西宮市今津西浜町の防潮堤(長さ約290メートル)に到達する津波は高さ2・8メートル。これに対し防潮堤は高さ3・78メートルと上回るが、厚さが約30センチしかないため、津波に押し流された船舶が衝突、破壊される恐れがあるとされる。同市泉町と西波止町にまたがる防潮堤(同約290メートル)も同様のケースが考えられるという。
また、1946(昭和21)年の昭和南海地震(M8・0)クラスだと、高さ2・95メートルある福良港の防潮堤(同166メートル)が、0・74メートル沈下。津波は高さ2・25メートルで、沈下後の防潮堤を約4センチ上回る計算となった。
調査結果を受け、地震工学の専門家らでつくる「県海岸保全施設耐震対策整備計画検討委員会」(委員長・井合進京都大教授)は3カ所の防潮堤について、優先的に対策を施すことを盛り込んだ計画を策定した。
このほか、背後に人家がある阪神、東播磨、淡路の海岸(総延長約4キロ)で、地震に伴う地盤変動により堤が割れ、浸水する恐れが指摘されたが、流入水量が少ないことや、費用が膨大になるため、対策は見送られた。(森本尚樹)