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2010年01月21日
中国・四川大地震を教訓に義務化されながら、実質、手つかずだった木造校舎の耐震診断が来年度、兵庫県内で実施されることが20日までに分かった。危険性が指摘される一方、診断基準が確立されていなかったが、国交省所管の財団法人「日本建築防災協会」(東京都)が住宅を応用した指針を発表。対象施設を抱える篠山市など5市が診断を始める。(上田勇紀)
校舎の倒壊で被害が拡大した2008年5月の四川大地震を教訓に、国は翌月、地震防災対策特別措置法を改正。建て替えを基本とし、努力規定だった木造校舎の耐震診断を義務化した。さらに国庫補助率を引きあげ、耐震化促進を図った。
対象は1981年以前の床面積500平方メートル超か、3階建て以上の公立幼、小中、特別支援学校施設。県内では丹波・北播・但馬地域など6市1町に18棟存在する。
だが、耐震基準を設定する同協会が想定していたのは木造住宅だけ。校舎は大規模で構造が特殊なためそのまま適用できず、全国の自治体が「診断方法が分からず、診断を発注できない」と困惑。昨年4月の文部科学省の調査では、診断率は全国で約1割にとどまり、県内では実施されていない。
これを受け、同協会は昨年9月、住宅用の基準を応用した診断指針を発表。児童の体重を含めた校舎の重さを算定する▽床から床までの「階高」が高く、壁が長方形で耐力が低い▽窓が多く、方角により揺れが異なる場合がある-などの注意点をまとめた。
「公的な診断基準が示された」として、県教委は診断実施を促した。県内最多の7棟を抱える篠山市をはじめ、加西、西脇、豊岡、養父の計5市が来年度、建て替えや解体予定などを除いた計15棟の診断を計画しており、予算化を進めている。
木造校舎については、神戸大学大学院工学研究科が昨春以降、篠山市の篠山小学校をモデルにした耐震化の研究を進めており、県教委は補強などに活用したいとする。